ページ

2012年5月30日水曜日

富山大学附属図書館研修会 講演「図書館資料をモノから考える―媒体・記録材料とその周辺」報告


平成24年5月25日(金)、富山大学附属図書館(中央図書館)2階プレゼンテーションゾーンで第2回富山大学附属図書館研修会「図書館資料をモノから考える―媒体・記録材料とその周辺」を開催いたしました。

前回(平成24年2月16日)、「蔵書こそは図書館の切り札」をテーマにお話いただいた東京大学経済学部資料室の小島浩之先生を再びお招きし、「蔵書(情報)の保存、充実、特色化、公開といった、間接サービスの充実が真の利用者サービスに繋がる」という前回の講演での主張を踏まえ、資料保存、とりわけ記録媒体(書かれるモノ)・記録材料(書くモノ)についてお話をいただきました。

なお、当日は県外からの参加者も含め、学内外から29名の方の参加があり、このテーマに対する関係者の関心の深さがうかがえる研修会となりました。
以下に講演の内容を簡単に報告させていただきます。

図書館資料のなかでも、特に歴史的史料のような一次資料は、それ自体を将来へ残すことが図書館の重要な役割ですが、資料保存に必要な知識・技術は図書館職員の間に共有されていないのが現状です。人間の「アンチエイジング」では、まずヒトについて知ることが大切なように、モノを残すためにはモノ自体を知ることが必要である、というのが今回の講演の趣旨でした。

最初に、パピルス、粘土板、羊皮紙(パーチメント)、簡牘(かんとく)、布帛(ふはく)、石、紙、フィルム、磁気媒体、電子媒体、といった記録媒体、それから墨書、インク、刻石、印刷(凸版・凹版・孔版・平版)、複写( 青写真・電子複写)、カーボン、蒟蒻版などの記録材料(方法)について、画像や実物サンプルとともに解説していただきました。

続いて、世界の各地域で用いられる言語や文字の特徴に応じて、歴史的に使用されてきた記録媒体・記録材料の分類について説明があり、記録媒体として身近な「紙」の話題へと入っていきました。

紙の原料、化学組成についてのお話では、原料の木から繊維だけを取り出して作られる和紙と異なり、現代の紙は木材を丸ごと使うこと、紙に含まれるリグニンは紫外線と反応して酸を発生させること、それはバニリン酸といって、バニラと似た匂いがすることなど、とても興味深い内容でした。

参加者には、楮(こうぞ)・三椏(みつまた)・雁皮(がんぴ)・麻・竹を素材とした和紙が配布され、色・厚み・手 触りなど外見の特徴や簾目(すのめ)・糸目・刷毛目・板目のあるなしについて実物に見たり触れたりして比較し、先生からは、なぜそのような特徴が出てくるのかをわかりやすく教えていただきました。

最後に、紙を含めて図書館資料は工業製品の複合体であるということ、技術の進化は激しいこと、改良されれば劣った技術はすたれてしまうことから、蔵書の適切な保存のためには、モノについてよく知ることが重要としめくくられました。

約90分の講演のあとのディスカッションの時間では、参加者から、スペインの紙や製紙についての意見や、マイクロ資料の劣化(ビネガーシン ドローム)についての質問などがあり、とても興味深い内容の研修会だったとの声をいただきました。

なお、本日の資料はこちら(http://hdl.handle.net/10110/8887)から閲覧することができます。どうぞご覧ください。

富山大学附属図書館では、今回の研修で得た知識を参考に、所蔵する資料の効果的な保存と活用の方法を探っていこうと考えています。関係者のご支援をよろしくお願いいたします。


2012年5月10日木曜日

【ご案内】研修会 講演「図書館資料をモノから考える―媒体・記録材料とその周辺」5月25日(金)開催

≪このイベントは終了しました。多数の方にご参加いただき、どうもありがとうございました。≫

紙資料、デジタル媒体、電子書籍など、今日の図書館が扱う資料はますます多様化しています。昨年度の本図書館研修会で、「蔵書こそは図書館の切り札」をテーマにお話しいただいた小島先生を再びお招きし、いよいよ深くモノとしての資料と図書館の関係に迫っていきます。図書館関係者はもちろん、研究者や学生、博物館や文書館の関係者など、資料・メディアに関心を持つすべての方々にお勧めです。

場所 富山大学中央図書館 2階 プレゼンテーション・ゾーン

日時 平成24年5月25日(金) 14:00-16:00

研修内容
◆14:00-15:30 講演 「図書館資料をモノから考える ―媒体・記録材料とその周辺」
           講師:小島浩之氏 (東京大学経済学部資料室・専任講師)
           質疑応答
◆15:30-16:00 (適宜休憩をはさんで 希望者のみ)フリートーキング

【講演内容】
 現行の図書館サービスは、利用者への情報提供という直接サービスにのみに焦点が当てられがちである。しかし、これは図書館が情報を保存し、かつ公開していることが前提なので、真の利用者サービスとは、蔵書(情報)の保存からはじまり、その充実や特色化、公開までに至る間接サービスにあると言えるだろう。この意味で図書館はもっと間接サービスにも力を注ぐべきではなかろうか。ただし、間接サービスの根本とも言える、情報の保存においては、資料の内容的理解だけではなく、資料を物質的観点からも読み解く必要がある。
 そこで、本講演では、図書館資料を媒体(書かれるモノ)と記録材料(書くモノ)に分けて、図書館員が資料と向き合う際に、理解しておきたいモノの特性について、歴史、技術、思想の三つの切り口からまとめてみたい。

【講師紹介】  小島浩之(東京大学経済学部資料室・専任講師)
 岐阜県高山市生。富山大学経済学部卒業、京都大学大学院文学研究科修士課程修了後、2000年より東京大学経済学部助手として資料室に勤務。
 現在は東京大学大学院経済学研究科講師・経済学部資料室長代理。
 専門は東洋史学および歴史資料の保存と活用に関する研究。

参加対象者 富山大学教職員・学生、図書館関係者、その他希望される方
    《申し込み・参加費は不要です。所定の時間・場所にお集まりください。》

アクセス 富山大学中央図書館
       五福キャンパス内メインストリートのつきあたりにある茶色の建物です)
       http://www.u-toyama.ac.jp/jp/access/gofuku/index.html

問い合わせ先 富山大学 学術情報部図書館情報グループ TEL 076-445-6898


【ご案内】SciFinder 利用説明会 6月7日(木)開催

≪SciFinder利用説明会は終了しました。多くの方にお集まりいただき、どうもありがとうございました。≫

6月7日(木)、文献検索データベース SciFinder の利用説明会を開催します。
SciFinder(サイファインダー)は,化学を中心とする医薬・生化学・物理・工学等の科学情報を必要とする研究者のためのオンライン検索サービスです。化学情報や関連科学情報を総合的に調べることができます。
参加をご希望の方は,e-mail にてお申込みください(ご都合のよい会場をご利用ください)。
  • お申込み先 : 中央図書館(五福) zasshi(at)adm.u-toyama.ac.jp  ((at)を@におきかえて下さい。)
  • ご所属とお名前に加えて参加希望会場(キャンパス)、参加予定人数(分かればお名前)をお知らせください。

日程・会場等は以下のとおりです。

【五福キャンパス】(杉谷,高岡キャンパスの方もご参加いただけます)
  • 日時: 2012 年 6 月 7 日 (木) 10:30 ~(90 分程度)
  • 場所: 総合情報基盤センター 3F 端末室
    (附属図書館ではありませんのでご注意ください)
  • 対象: 本学教職員,研究生,大学院生,学部学生など SciFinder の利用者,利用予定者,その他 SciFinder に興味関心をお持ちの方
  • 形式: 資料・デモ画面を使用した講義形式(パソコンを操作する実習はありません)
  • 講師: 一般社団法人 化学情報協会 村野 亮 氏

【杉谷キャンパス】(五福,高岡キャンパスの方もご参加いただけます)
  • 日時: 2012 年 6 月 7 日 (木) 13:30 ~(120 分程度)
  • 場所: 講義実習棟 実習室(大)
  • 対象: 本学教職員,研究生,大学院生,学部学生など SciFinder の利用者,利用予定者,その他 SciFinder に興味関心をお持ちの方
  • 形式: 資料・デモ画面を使用した講義とパソコンを使っての実習
               (先着15組まで,パソコン実習が可能です)(1組は3名までとします)
  • 講師: 一般社団法人 化学情報協会 村野 亮 氏


ヘルン文庫にちなんだメニューが学食に登場します!

富山大学附属図書館が所蔵するヘルン文庫には、ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)の愛蔵書およそ2500冊が収められており、ハーンの知識そのものといえる極めて貴重なコレクションです。

このたび、このヘルン文庫にちなんだメニュー「ヘルンランチ」が学生食堂のメニューに登場する運びとなりました。
「ヘルンランチ」は、アメリカ・ルイジアナ州の郷土料理「ガンボ」に基づく料理です。5月9日には試食会が開かれ、たいへん好評を博しました。(参照: KBNニュース「ヘルン文庫に因んだランチ試食会」
ハーンは来日を前に1877年からの10年間をルイジアナ州ニューオーリンズで過ごしており、この時代に持ち前の民俗学者的精神を発揮して集めた膨大なレシピをまとめたラフカディオ・ハーンのクレオール料理読本」という著作があります。メニューはこの本に収録されたレシピをもとに、富山大学生協が再現した料理です。

「ヘルンランチ」は9日の試食会で出た意見を元に調整して、今月下旬には学生食堂で提供予定だということです。
また、 ヘルン文庫は、毎月第2・第3・第4水曜日13時~16時に定期公開しており、市民ボランティアの方によるガイドも行っていますので、お気軽にお越しください。

2012年5月7日月曜日

学生・教職員のための図書館ツアー (with iPad2) を開催します!

≪図書館ツアーは終了しました。ご参加ありがとうございました。≫

学生・教職員のための図書館ツアー (with iPad2) を以下のとおり開催します!

日程: 第2,3,4水曜 12:20-12:50
           (5月9,16,23日、6月13,20,27日)

申込み不要です。
この時間に合わせて中央図書館カウンターにお集まりください。
(学生証・利用証をお持ちの方はご持参ください。)

【30分で基本的な図書館の使い方がわかります】
図書館ツアー(15分)
○ 資料の配置や施設の利用方法
iPad2を使った検索実習(15分)
蔵書検索(OPAC)の基本操作/検索結果の見方
○ 雑誌に掲載された論文を手に入れる方法

図書館ツアーに参加の機会のない新入生、iPad2を使ってみたい方や、これまであまり図書館を使ったことがない在学生のみなさん、ぜひご参加ください。教職員の方も歓迎します。
この日は13:00から16:00まで、ヘルン文庫(小泉八雲旧蔵書)の定期公開も行っておりますので、ツアーのあとに見学できます。

お問い合わせ: 図書館カウンター またはTEL 076-445-6898
                         E-mail chuolib(at)adm.u-toyama.ac.jp   (at)を@におきかえて下さい。
                                                                                                 (サービス担当)